なぜ面接試験があるのか
大学院入試の面接は、主に、研究計画書や志望理由書の内容について詳しく尋ねる目的で行われます。
事前に提出したすべての書類の内容について質問されると考えておきましょう。
また、面接は、人物を見る試験でもあり、その人物が試されます。 すなわち、面接の場で、どういう経歴の人物なのか、どういう性格の人物なのか、対話能力があるか、論理的な思考力があるか、相手の質問の意図を理解する力があるか、矛盾のある言動をとるような人物ではないか、などがチェックされます。
言い換えれば、大学院という場で、指導教員や、ほかの教員、あるいは、院生同士と対話し、議論し、研究していけるかどうか(コミュニケーション能力)をチェックされる、とも言えます。
このように、合否判定において面接は重要なポイントの一つとなります。
面接で質問されること
面接で質問されることを大きく分けると、
・志望動機
・研究テーマ
・研究計画
・その他の大学院受験の有無
・学問に関する知識
などがあります。
志望動機とは、どんな理由で大学・大学院を目指しているのか、研究をしたい、資格を取りたいなどという理由を答えることになります。
研究テーマは、学びたい研究テーマが志望する研究科に合致しているかなどが判断されます。これらは研究計画書を書く段階ですでに完璧に対策し吟味しておく必要があります。
研究計画は、どのような研究をどういう時系列で展開していくのか問われます。
その他の大学院受験の有無は、他の大学・大学院を志望・受験しているかを聞かれ、入学意思を確かめられます。
学問に関する知識とは、試験内容に関連した問題や、専門領域の用語について答えられるかどうかが問われます。
これらの質問に対すして、的確に答えるために、面接の前にはそれぞれの大学院の教育内容、そして所属教員の研究について調べておくことが必要でしょう。
さらに、各分野のテクニカルターム(学術用語)については、定義を覚えておいたり、関連する知識を整理しておく必要があります。
面接の場で突然に質問されても、的確に対応できるよう用意しておきましょう。
社会人の場合の面接試験での注意点
社会人の方の中には、自分の今までの仕事経験をたっぷりと話してしまう人がいるそうです。それは必ずしもよいとはいえないでしょう。
仕事での体験が、学問的な研究テーマと結びついているかどうか、あるいは、その人自身の経験を生かした研究を構想しているかが重要なのです。
動機=体験=研究と、ストーリーが一本につながるなら良いのですが、そうでなければ社会人経験を披露してもあまりプラスに作用することはありません。
面接では、ありのままの自分で臨み、自分の本当の志と、情熱とを理解してもらうように心掛けるとよいでしょう。