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研究計画書の書き方と例文

私が実際に提出した研究計画書を、ところどころ穴抜きにして掲載します。

また、重要なことをコメントしています。

下の文章は、自由に活用してください。

文系の方向けの一例として掲載していますが、理系の方にも役立つ部分もあると思うので、参考にしてください。

研究計画書

研究計画書

○○大学○○学部〇〇学科〇〇専攻○年 氏名

研究テーマ:○○○○○の▼▼▼について

コメント:大学院の教授の中に、専門家がいるテーマを選択するのがベター。もし、指導を希望する教授がいれば、その教授の研究分野に関係したテーマを選びましょう。そうしないと、「うちの大学院には、これを指導できる教授いませんよ?」とか、「このテーマなのに、何でうちの大学院じゃないとダメなの?」と面接で聞かれてしまいます。

要旨

近年・・・・・の・・・・が困難となっている原因の一つは、・・・・・・・にあると予想される。 本研究では、国内の・・・・の・・・・及び・・・・について実態調査し、現状の把握と課題の抽出を行う。 そして、・・・についての対応策を検討するつもりである。

コメント:ざっくりと、要点を書きます。

背景

昨今の・・・・・・・・・・に見られるように、・・・・・・・・・は、近年飛躍的に進歩しており、今後これらの新産業を担うのは、〇〇〇〇〇である。
日本では以前、・・・・・・・・・・・をきっかけに・・・・・・・・という変化が起きた。
世間では“・・・・・”と言われ、・・・・・・・が重視された時期である。この頃は・・・・・であった。

コメント:ひと昔前は、どんな状況だったのか、「事実」を書きます。

しかしここ数年、○○○○○の▼▼▼を取り巻く環境は悪化してきている。
例えば、・・・・・・・・を見てみると、・・・・・・・・・である。
この状況を受けてか、・・・・・・・・・・・・は・・・・・・・・と低下傾向にある。
また、○○○○○の・・・・の状況を調べると、・・・・・・・は・・・・・と少なく、・・・・・・・・・も・・・・・・・をピークに縮小傾向にある。
そして現在、・・・・・・・の規模は、米国で・・・・・、欧州で・・・・・であるのに対して、日本では僅か・・・・・・・でしかない。加えて欧米では・・・・・・・・・が・・・されている。

コメント:どのような変化があり、現状はどうなっているのか、「事実」を書きます。できれば、脚注をつけて、その事実を示す資料の在処を明らかにします。

つまり、現状では、国際競争の観点から言えば、日本の○○○○○は▼▼▼▼の面で大変不利な状況にあるといえる。

このことは、例えば、△△△という報告の中でも指摘されている。

コメント:現状の問題点を指摘します。なお、問題点の指摘の表現としては、○○○のせいで▲▲▲は困っていると指摘する方法と、○○○を実現できれば▲▲▲は更に良くなると指摘する方法とがあります。この例文では、前者を採用しています。

考察

日本の高い基礎研究のレベルの中にあっては、○○○○○は・・・のはずである。
よって、・・・・・であるから、本来ならば、・・・され、・・・が積極的に行われるべきである。

コメント:問題点を解決するために、本来はどうあるべきだと思うのか、あなたの「意見」を、理由とともに書きます。

しかし、この・・・が積極的に行われていない原因の一つとして、○○○○○の・・・が、有効に評価されていない、あるいは○○○○○による・・・のための取り組みが不十分であることが予想される。 このことは、○○○○○が・・・であという事実から予想されるものである。

コメント:何が原因で問題が生じているのか、あなたの「分析結果」を書きます。

目的

これまでに、○○○に関して、・・・の状況や、・・・については、数多く報告されている。
例えば、・・・について報告したものには、△△△がある。また、・・・について報告したものには、▽▽▽がある。
しかし、実際に▼▼▼▼▼が○○○○○の・・・・に対してどのような評価を行っているのか、また、その評価のプロセスにおいて、何が課題となっているのかを報告したものは見当たらない。

コメント:問題の原因の解消方法を検討した先行研究が調べた限りでは見当たらなかったと記載するか、あるいは、先行研究の抱える問題点を記載します。この例文では、前者を採用しています。

そこで、本研究では、○○○○○にとって主な・・・・手段である・・・・・・・・・及び○○○○○の行う・・・・・・・への取組みについて現状の把握と課題の抽出を行い、解決策を検討することを目的とする。

コメント:問題の解決策を検討することを目的とします

調査対象および方法

1)・・・・・に対するアンケート調査

国内の・・・・・について、・・・の分野の主要な企業に対して、○○○○○の・・・・・・を取り巻く実態及び企業としての意見を調査することを目的として、各企業の・・・・・・・・に質問調査表を送付し、回答を依頼する。
 質問は、(1)~(2)~(3)~(4)~(5)~(6)~、などの項目を中心に行い、回答を得る。

2)○○○○○に対するアンケート調査

○○○○○は、・・・・・・・を・・・・しているが、・・・・を向上させるためにどのような積極的活動を行っているのか、その実態及び企業としての意見を調査することを目的として、上場している企業を含めた○○○○○の30社程度に質問調査表を送付し回答を依頼する。
質問は、(1)~(2)~(3)~(4)~(5)~(6)~、などの項目を中心に行い、回答を得る。

コメント:時期、対象、方法、費用など、できるかぎり具体的に書きます。詳しく書くほど、計画性や実行可能性が評価しやすくなるからです。「これ本当に在学期間中に実行して完了できるの?」と面接で聞かれる恐れのあることは書かないようにします。

期待する成果

本研究により、○○○○○と・・・・・の双方の観点から・・・・・における・・・・・・・・の現状の諸問題を明らかにできることを期待し、今後の対応策を検討したい。そして、その研究結果を調査協力してもらった各企業にフィードバックすることにより、本研究が○○○○○を取り巻く資金循環の改善に役立てられれば幸いである。

コメント:目的を果たした研究によって、社会にどのような影響が与えられると考えているのかを書きます。これは、受験者が、いったいどのようなビジョンを持って、その研究を行おうとしているのかをアピールするための項目です。重要なのは、ここでは、どのように成果を公表するのか、方法を記すことです。ここでは、「各企業にフィードバックする」としていますが、他には、たとえば、⑴ インターネットを用いて研究室のwebサイトに公表する、⑵ 学内のイベントで発表する、⑶ 学会誌などに論文を投稿する、あるいは、⑷ 学会で発表するなどと記す方法があります。
なお、社会へ与えられる影響については、大げさなものでなくて良く、他の研究者に新たな知見を提示することで研究の発展に寄与したいといった程度のものでも構いません。

参考資料

1)・・・・・・・・
2) ・・・・・・・・

コメント:参考文献は必ず記載します。注意すべきことは、参考文献は、数が多ければいいというものではないことです。また、どんな文献でもいいというものではなく、研究テーマの分野の有名な研究者の書籍や論文である必要があります。なお、参考資料については、このように最後にまとめて記載することもできますが、マイクロソフトのワードで研究計画書を作成するのであれば、脚注の機能を使って書きましょう。